睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が浅くなったり、呼吸が止まってしまうことが原因で様々な障害が日常に起きてしまう疾患です。

この異常な呼吸を表現するのに、無呼吸低呼吸指数:AHI(Apnea Hypopnea Index)という言葉を用いています。これは1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数のことです。

日中に眠気などの症状があり、AHIが5回以上認められる場合には睡眠時無呼吸症候群と診断されます。 AHIが5以上かつ日中に眠気がある人の割合は約200万人、肥満傾向にある40ー60代の男性に多く、 女性は閉経後に増加していくと言われています。放置すると心身への影響はもちろんのこと、社会的影響も多大であり、睡眠時無呼吸症候群の患者さんは健常者の約7倍交通事故を起こしやすいというデータもあります。

治療は生活習慣の是正に加え、AHIが簡易式検査で40以上ないしは入院検査で20以上の場合にはCPAP(持続式陽圧呼吸療法)装置による治療が保険適応となります。

こんな症状はありませんか?

  • 毎晩、睡眠中に大きなイビキをかく
  • 睡眠中に呼吸が止まった、イビキの音を指摘されたことがある。
  • 昼間に耐えがたい眠気を感じたり、眠ってしまったことがある。
  • しっかり寝たはずなのに朝起きると疲れが残っている。
  • メタボリックシンドロームの傾向がある。

検査方法

まずは当院診療後、自宅で行える簡易検査を行っていただきます。

但し、そこで診断がつかなければ、入院のうえ検査を行うケースもございます。

治療

無呼吸症候群の治療方法には、症状を緩和させるもの(対症療法)、根本的に原因を取り除くもの(根本治療)があります。

患者様の状態に合わせて最適な治療方法を行っていきます。当院ではCPAP療法を取り入れております。

CPAP療法

睡眠時に医療機器を装着し、睡眠中に鼻マスクから空気を一定の圧で送り込む事で睡眠中の気道の閉塞をを防ぐという方法です。

経鼻的持続陽圧呼吸療法であり、Continuous Positive Airway Pressureの頭文字からCPAP療法といわれています。治療にはCPAP装置と専用のマスクを使用します。

使用機材例
使用機材例
使用機材例

CPAP療法のメリット

重症の睡眠時無呼吸症候群の方は、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが健康な人の約3倍になるといわれていますが、CPAP療法を実施すると、健康な人と変わらないほど低下したデータがあります。

治療により命に関わる状況に陥るリスクを抑えることが期待できます。

また、昼間の眠気解消に繋がるので交通事故予防や労働災害予防にもなります。


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