喉の病気・治療

皆様はじめまして、のど・甲状腺の病気を担当しております副院長の瀧です。今回このページを開かれたということは、長引く喉の痛み、声枯れ、咳、喉の違和感、首のしこりなど、何かしら喉に異常を感じていらっしゃるかと思います。

我々耳鼻咽喉科医は、首から上の眼球・脳を除く部位の治療を担当しており、病気の種類は数多く存在します。

このページでは、その中から重要な疾患を取り上げ、説明させていただけたらと思います。

喉の病気

① 甲状腺疾患

甲状腺は首の下の方の真ん中、「のどぼとけ」の下にある臓器で「甲状腺ホルモン(体を元気にするホルモン)」を作るところです。甲状腺の病気は大きく分けると、甲状腺ホルモンが多すぎたり少なすぎるため起こる機能的に異常をきたす病気(バセドウ病や橋本病など)、機能的には問題が無く形態の異常や、しこり(腫瘍)が生じたりする病気に分けられます。

このうち機能的な問題に対しての治療は主に内科が、形態の異常や腫瘍に対しては主に耳鼻咽喉科や外科が診療にあたります。甲状腺腫瘍には良性も悪性もあり、治療は主に手術になりますが、すべてのものが手術の対象になるわけではありませんので、まずは診断が重要です。超音波エコー検査、針細胞診、CT検査などが診断に用いられます。

一般的にはサイズが大きいもの(3~4cm大が手術の一つの目安とされています)、増大のスピードが速いもの、超音波エコーや細胞診などの検査で悪性が疑われるものなどに関しては手術がお勧めされます。サイズが小さく手術の対象にならない物に関しては、超音波エコーを定期的に行い、増大傾向や悪性を疑う様な所見が現れないか確認していくことになります。通常は安定していれば半年から年に一回程度の検査で十分です。

当院では最新のエコー機器を導入し、また針細胞診も可能ですので、甲状腺腫瘍の診断、経過観察、甲状腺ホルモン値の測定など行うことが可能です。検診や他の医療機関で甲状腺に異常を指摘されたなどの点もお気軽にご相談ください。

② 唾液腺疾患

唾液は唾液腺で作られ口の中に送られます。唾液腺は大きなものが耳の前(耳下腺)・両あごの下(顎下腺)・べろの下(舌下腺)とあり、他にもごく小さな唾液腺が口からのどにかけて多数分布しています。

おたふくかぜや細菌感染により炎症を起こし、痛みや腫れが生じることがあります。片側の腫れを繰り返す場合には、唾石という石が詰まっていることもあります。他にも自身の体の中で炎症を起こす抗体が産生され、徐々に唾液腺の機能がわるくなる病気(シェーグレン症候群)などがあります。

また唾液腺にも腫瘍ができることがあり、悪性腫瘍のこともありますので注意が必要です。首の上のほうにできる腫瘤や顎の下にできる腫瘍は耳下腺腫瘍や顎下腺腫瘍のことがあります。超音波エコーを行うことで、唾液腺腫脹、腫瘍の有無など鑑別可能ですのでご相談ください。

③ 頭頸部がん

耳鼻咽喉科でがんを扱うというと驚かれる方もいらっしゃいますが、のどや口の中、珍しいものでは鼻や耳の中にできるがんを一括りにして頭頸部がんと呼びます。肺がんや胃がんほど多いものではありませんが、代表的なものは喉頭がん、咽頭がん、舌がんなどです。

飲酒・喫煙はがんの発症のリスクを高めると言われていますし、歯の衛生状態や慢性副鼻腔炎なども発症を高めるリスク因子と言われています。最近では咽頭がんの一部にウイルス(ヒトパピローマウイルス)も関与していると言われています。いずれも早期発見・早期治療が重要です。

声のかすれ(嗄声)、難治性の口内炎、のどの違和感などは頭頸部がんの症状であることがあります。また進行すると飲み込みにくくなったり、首のリンパ節が腫れてきたりします。

当院では、高解像度のファイバースコープを導入しており、がんの早期発見を一つの使命と考えています。もし、声がれ・声かすれ、のどの痛み・違和感など思い当たる症状がありましたらお気軽にご相談ください。

喉頭がん
舌がん

④ 声帯ポリープ

大きな声を出しすぎたりすると、声帯にポリープが生じる事があります。風邪で声がかすれるのと違い、痛みは無くすぐに声のかすれも治りません。自然に消えて無くなる場合もありますが、長引く場合には手術の対象になることもあります。

声帯ポリープとよく似た名前の疾患でポリープ様声帯という疾患もあります。名前はよく似ていますが、全く異なる疾患です。声帯の粘膜下に粘っこい液体がたまってブヨブヨになり、いわゆるだみ声になります。喫煙歴のある女性に生じやすい病気なのですが、喫煙で生じる理由や女性に多い理由ははっきりとは分かっていません。

喉頭がんも喫煙が原因で生じやすいため、声のかすれが長引く様であれば、ファイバースコープを行ってこうした疾患が無い事を確認することがお勧めされます。


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